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ADR-0029 報酬の銘を「低い/高い」ではなく「中くらい/両極端」で分ける

状態accepted
決定日2026-08-27
区分ゲームデザイン

死語​

この ADR は 2026-08-27 時点の語彙で書かれている。 現行の定義は 用語集 にある。

本 ADR が「歴史」「神話」の意味を変えている。 背景と却下案で「旧仕様」と呼んでいるのは次の軸である。

用語この ADR より前現在
歴史低い銘のページを配るマス中くらいの銘を配る。「実際に生きた、ありふれた年」という位置づけは変わらない
神話高い銘のページを配るマス。「起こらなかった壮大な未来」両極端の銘を配る。「語られるだけで、誰も確かめられない年」

背景​

ADR-0022 以降、ページの強さは「銘の極端さ」で決まる。 ページカタログ 原則3 はこう書いている。

「中くらいの銘のページは弱く、何枚も打てる」「極端な銘のページは強く、1枚で歩を使い切る」という関係を維持する。

ところが報酬の分配は旧仕様のまま 「歴史=低い銘/神話=高い銘」 だった。これは HP を払って未来へ登り、防御を得るために過去へ降りていた時代の軸である。

低い銘は極端である。 つまり現状は、通常難易度でHP回復もある歴史マスが、極端=強い札を配っている。 高難度・回復なしの神話マスと報酬が釣り合わない。

強さの軸(極端さ)と報酬の軸(高さ)が直交してしまっている。

決定​

報酬の軸を、数直線上の高さではなく、中心からの距離にする。

出自配る銘難易度・報酬
歴史中くらいの銘通常。HP回復あり
神話両極端の銘(低い側も高い側も)高難度。HP回復なし
古物商全域(変更なし)通貨と引き換え

配布時に書かれている面も、これに連動する。

銘書かれている面理由
中くらい未来面・過去面が半々刻次第で発動面が切り替わるため、片面しかないと死にやすい
極端に低い過去面ほぼ常に 銘 < 刻 になり、面判定が安定する
極端に高い未来面ほぼ常に 銘 > 刻 になり、面判定が安定する

物語上の位置づけ​

神話が数直線の両端を配ることには、既存の設定の側からも根拠がある。

英雄譚は必ず出自と結末を語り、途中の平凡な日々を語らない。

幼少期の神話化された記憶も、決して生きないありえない未来も、どちらも**「語られるだけで、誰も確かめられない年」である。対して歴史は「実際に生きた、ありふれた年」**であり、人生の中間に集まる。

却下した案​

案却下理由
「低い/高い」の軸を維持する(旧仕様)強さの軸(極端さ)と報酬の軸(高さ)が直交したままになる。易しいうえにHP回復もある歴史マスが、最も強い札を配り続ける
神話を高い側の極端だけにする低い極端の供給源が消える。座より下から跨ぐ足場が中くらいの銘しかなくなり、深部型の敵(敵の設計)に対抗できない
軸は旧仕様のまま、神話の報酬量(通貨・枚数)を増やして釣り合わせる数値では釣り合うが、「歴史=守り/神話=火力」という方向に基づく対比が残る。守りと火力を分けているのはいまや方向ではなく極端さなので、対比が実態と合わない
出自と銘の対応をやめ、全マスが全域から配るルート選択がビルド選択にならなくなり、ADR-0008 が作ったルート二択が消える

影響​

  • ルート選択が、そのまま2つのビルドに対応するようになった。

    ルート得る銘帰結
    歴史(易・回復あり)中くらい移動が安く何度も跨げるが、移動量が細切れで火力が出ない = 耐久
    神話(難・回復なし)両極端往復距離が歩を超えてほとんど跨げないが、1枚の移動量が大きい = 速攻
  • 神話に寄せたデッキは座を跨げない。 極端な銘同士の往復距離が歩を超えるためである。跨ぎ(守り)を捨てて 遠射(攻め)を取るビルドになり、HP回復がない神話ルートと二重に噛み合う — 守れないうえに回復もない代わりに、速い

  • 歴史に寄せたデッキは刻の位置に脆い。 中くらいの銘は刻次第で発動面が切り替わるため、片面しかないページが死にやすい。ペンで面を埋める価値が最も高いのは、中くらいの銘のページである

  • 座の位置に対する得意・不得意が生まれた。 高所型・深部型の敵に対しては、中くらいの銘だけでは座を挟めない。神話ページを何枚か持っているかが効く

  • ADR-0008 の「歴史=守り/神話=火力」という対比の説明が古くなった。HP回復の主軸を歴史マスに置くという決定自体は変わらない