ADR-0016 綻びの上昇量を数直線上の距離で決める
| 状態 | superseded |
| 決定日 | 2026-08-11 |
| 区分 | ゲームデザイン |
| 置き換え先 | ADR-0018 |
この決定は ADR-0018 に置き換えられた。 「破ると
\|銘 − 刻\|ぶんの報酬を得る」という核は生きているが、方向によって報酬の種類を変えるという部分(本エントリの目玉)は撤回された。理由は ADR-0018 に記載。
死語
この ADR は 2026-08-11 時点の語彙で書かれている。 本文の次の語は、いま通じないか別の意味になっている。現行の定義は 用語集 にある。
| 本文中の語 | この ADR での意味 | 現在 |
|---|---|---|
| 帯 | 敵が毎ターン宣言する刻の区間。幅を持った | 廃止。敵は幅を持たない一点=座(ADR-0024) |
| 崩壊ライン | 綻びの累積がこの値を超えると敗北した | 廃止。綻びを上げること自体に危険はない(ADR-0027) |
| 栞(を挟む) | 軌跡上の障害物を退けるための操作 | 廃止(ADR-0023) |
| ターン内特殊操作 | ペン・破るはターンに1回ずつだった | ステージ内特殊操作(ステージ1回ずつ)(ADR-0027) |
| 未来ページ・過去ページ | 銘と刻の関係で決まるページの動的な分類 | ページは固定の未来面・過去面を持つ(ADR-0025) |
| 白紙ページ | 敵に焼かれて効果を失ったページ | 両面とも書かれていないページ(ADR-0025・ADR-0028) |
| 手札 | ターン終了時に全て捨て、毎ターン規定枚数まで補充された | ターンをまたいで残る(ADR-0026) |
| 防御 | 過去ページのプレイで得る 刻 − 銘。方向に依存した | ターン終了時の |刻 − 座|(ADR-0024) |
| エスカレーション | ターン経過で敵の攻撃力が上がる | Intent の個数が増える(ADR-0024) |
| 破却効果 | そのステージ限定で持続した | ラン永続(ADR-0022) |
| 歴史/神話マス | 歴史は低い銘、神話は高い銘のページを配った | 歴史は中くらいの銘、神話は両極端の銘(ADR-0029) |
綻びの単位も違う。 本 ADR より前は %(突破ラインは +120〜180%)で、いまは年である。
背景
破るときの綻び上昇量が一律(+50%)だったため、綻び勝利が戦闘を迂回する経路になっていた。
突破ラインは +120〜180%、破るは1ターン1回。つまり 3〜4ターン破り続ければ、敵に一度も触れずにステージクリアできる。 バランス の R2(1戦闘の想定ターン数 5〜8)より短い。HP収支を見積もっても、エスカレーションを4ターン浴びて軽減込み 35〜70 ダメージであり、R3 の想定(最大HPの 40〜55%)より安い。
問題はこの経路が強すぎることではなく、直交していることである。破るだけで勝てる間、刻も銘も帯も盤面から消え、面白さの検証基準 1・2(上か下か/あと1枚)が一度も発火しない。
加えて、綻びの単位 % は「何に対する %」なのかが定義されておらず、盤面の他の量と繋がっていなかった。
決定
破ると |銘 − 刻| ぶんの報酬を得る。方向が報酬の種類を決める。
| 破る対象 | 綻び | 破却効果 |
|---|---|---|
| 未来ページ(銘 > 刻) | 0 | 基礎値 + (銘 − 刻) に比例した強化 |
| 現在ページ(銘 = 刻) | 0 | 基礎値 |
| 過去ページ(銘 < 刻) | 刻 − 銘 | 基礎値 |
| 白紙ページ | 上と同じ(位置による) | 得られない |
- 綻びの単位は「年」とする。
%を廃止する - 綻びの量は、そのページをプレイしたときに得られたはずの防御量と完全に同じ数字である
- ペンで書き込むときの綻びは固定値とする(位置依存にすると、刻の真上のページを 0 年で強化できてしまう)
- 戦闘中に破れるのは手札のページのみとする(栞・ペンも同様。ターン内特殊操作は全て手札を対象とする)
過去ページ1枚には、使い道が2つある。 プレイすれば
刻 − 銘の防御になる。破れば刻 − 銘の綻びになる。 その年で守るか、その年を焼くか。
却下した案
| 案 | 却下理由 |
|---|---|
一律 +50% のまま(旧仕様) | 綻び勝利が数直線と無関係に成立し、盤面の主軸が死ぬ |
| ページ固有の「因果の重み」を持たせる | チャフ破りは防げるが、盤面の位置と無関係なので柱1に寄与しない。データも1フィールド増える |
絶対年齢 g(銘) で決める(幼少期ほど大きい) | 刻に依存しないため、高度を取る動機が生まれない。柱3と繋がらない |
係数を掛けて % のまま運用する | スケールは独立に調整できるが、防御量と同じ数字であるという一致が見えなくなる |
| 破る対象を保有ページ全体のままにする | 毎ターン「所持している最も低い銘」を破るのが常に最適になり、選択が消える |
影響
- 綻び勝利に高度と燃料の両方が要るようになった。 刻65から銘3を破れば62年だが、刻65に立つには未来ページで登る必要があり、銘3を持つには歴史マスを踏んでいる必要がある。どちらも数直線上の事実であり、迂回できない
- 序盤は綻び勝利が成立せず、終盤に自然と成立する。 ラン開始直後(刻18で銘12を破る)はわずか6年
- 歴史/神話のルート二択が「守り vs 火力」から「燃料 vs 高度」に変わった(ADR-0008 の二択は弱まるどころか、勝利条件に直結して強くなる)
- 破るという1つの行動が、2つの勝ち筋の表明になった。 未来を破る → 破却効果 → 敵HPで勝つ。過去を破る → 綻び → 突破ラインで勝つ
- 同じページが、破る時期で別物になる。 銘40のページは刻30で破れば強化破却効果、刻55まで登ってから破れば綻び15年。破るは方向を消費しないため、先に位置を作ってから破れる
- 綻びの価値がラン中に反転する。 序盤は突破ラインへの前進、終盤は崩壊ラインへの毒。検証基準4(綻びゲージを見て指が止まる)はここで発火する
- R5・R6 の定義が変わった。「破る回数」は破る量が一定である前提だったため、バランス 側で定義し直した